高等遊民前夜

日記と考え事・雑感のログ

小休止

 土曜日。やっと休日。

 新部署での一週間がようやく終わり、精神的にひどく磨耗した。新しい部署はこれまでの部署とカルチャーが大きく異なり、みな黙々と仕事をして、ほとんど全員が定時くらいに仕事を切り上げて帰る(子育て中の方が多いのも理由かもしれない)。仕事は属人的で、完全分業。サクサク対応してスピード感を持ってこなしていく感じだ。仕事仲間はよく言えば優しく、悪く言えばドライ。とてもビジネスライク。みな自分のことを終えたらさっさと定時に帰る。
 前の部署はというと、そもそもの業務の質の違いもあると思うが、難しい仕事をみんなで話し合いながら時間をかけて対応していく感じで、業務量過多で残業過多なものの、意見交換をしながら熟考して進められるのは自分の性格的に合っていたのだと思う。今後の業務の対応を話し合って個々の分からないことを解消するためにもみんな残業していた。どちらがいいか悪いからはさておき、本当に、転職で職場が変わったってくらいに環境が変わってしまった。

 業務内容もまったく変わった。初日から電話もバンバン鳴るし、メールでも問い合わせが多数来て骨が折れた。右も左も分からないのだからそれも仕方ない。一般的な企業はどうか知らないが、私の職場の引継ぎは小一時間で終わる簡単なもの。着任してから苦労して足掻いて仕事を一から覚えなければならない(ほんとどうにかしてほしいシステムだ)。だから異動のたびにメンタル不調に陥る同僚がいるほどだ。でもそれを皆やってきているのだろう。だから私も例によってそれをしなければならないのだった。

 これがいつまで続くのだろうかと途方もなくなる。そのうち何でもないように仕事できるようになるかもしれないけど、でも確実に辛い今があって、それゆえにしんどいのだ。でも生きるために働かないといけないから、泥水啜りながらそれでも頑張らないといけない。今の所、前部署よりかなり早く帰れているが、疲労の蓄積は今のほうが大きい。でもまあ、現状では、前回鬱になった時みたいに涙が出てきたりはしないし、辛いながらも健康であるから今の所大丈夫だと思う。食欲は減退しているけれど。

 平日は帰宅してからの新業務の勉強をしていたのだけど、この週末は仕事のことは何もしないと決めていた。流石に詰め込みすぎるとやられてしまう。昼過ぎまで寝たら起きたりして過ごしたし、起きている時間はずっとゼル伝をやっていた。ゲームは好きだ、余計な仕事のことを考えずに思考停止していられる。

 今日は夫が私の誕生日を祝ってくれるということで、名古屋市外のお店に連れてってもらった。お互い仕事でなかなか時間が取れず、誕生日をだいぶ過ぎてしまっていた。私が「目の前の鉄板で肉を焼いてくれるやつに行きたい」と言ったので、そのリクエストに応えてもらった形だ。

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 住んでいる名古屋市内にも鉄板焼きの店はたくさんあるけれど、こういうお庭のあるお店は市内だとなかなか無いよな〜と眺めていた。どうやら昔の広大な邸宅をラノベしたお店らしい。

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 シェフの人が、小学生の頃から料理人になりたかったけど親と揉めて、妥協して高校には進学したものの進級するための必要日数だけを計算して通い、それ以外は厨房のバイトしてお金稼いで高校の卒業式後に速攻上京したというアグレッシブなトークを聞きながら飛騨牛を食べた。美味しかった。コース料理だったけど名古屋市ではありえないくらいリーズナブルでうれしかった。裕福にはなれないけど、これくらいの贅沢をたまにできるくらいの暮らしを維持したいな。そのためには仕事を頑張らねば。

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 プレゼントももらった。夫はもともとこういう気の利いたことはできないタイプの人間だったのだけど、成長を感じて感慨深くなった。何目線だよって感じですが。