4月30日(水)
自宅の三角ランポー玉に花が咲いた。 ランポー玉というのは多肉植物の名前で、成長の遅いサボテンの仲間。一般的には4稜以上のものが多くて、3稜のまま成長するのは比較的珍しいからわざわざ「三角ランポー玉」と呼ばれている。3年前に買って、ようやく花が咲いてうれしい。
園芸をやっていない人にはこの「花が咲くことの喜び」がどんなに強大なものかわかりずらいかと思うけれど、園芸をやってみると、自分の草木が見せる一挙手一投足すべてが奇跡で、いろんな表情を見せてくれることに感動を覚えるようになってくる。ああ、私の拙い世話で立派に花を咲かせてくれてありがとうの気持ち。植物はこの世にあるだけでも素晴らしいものなのに、あろうことか花まで見せてくれるだなんて。地面に頭を擦り付け、神に感謝する気持ちだ。私に信じる神などいないのに。園芸店に行けば花が咲いた株が売っていたりもするが、それとこれとは次元の違う話なのだ。
このランポーはちょうど3年ほど前に買ったもの。購入時は直径3センチくらいの小さな植物だったから、そこからの成長の軌跡を思うだけでも親の気持ちになってくる。
(↑購入時の写真。下列いちばん右がランポー玉)
今朝はよく晴れていて、仕事に行きたくないと強く感じる。世間はGWだが、私はカレンダー通りの出勤。今の部署は年度初めは繁忙期のため、休みたくても休む暇がないのだ。早く異動したい。異動したいけれど、今の会社はどの部署に異動したって忙しそうだ。たまに自分の仕事そっちのけで休んで、他者に仕事の尻拭いをさせても平気な人たちがいるけれど、どんな思考回路なんだろうかとたまにうらやましくなる。私は、人に後ろ指を刺されるのが怖くて、とてもじゃないけれど今の時期に休めないほうの人間である。
こんな、最高の休日です!見たいな部屋を出ていくのが口惜しい。
帰宅して、夜更けまで文フリ用の原稿作業が続いた。パトラッシュ、もう僕疲れたよ。
5月1日(木)
最後の締切日。昨晩2時に寝て、朝4時に起き、出勤前に入稿を済ませた。
本日も普通に仕事のため、とにかく原稿に不具合がないかだけが気がかりだ。仕事中だと、印刷所から連絡があってもすぐに対応できない場合がある。昼前、お手洗いに行ったついでに個室内でスマホを開き、印刷所のマイページを見ると「印刷完了」と表示されていた。ホッと息が出たのと同時に、どっと疲れが湧き上がってくる。
業務の忙しさ+文フリ準備の忙しさで、もう身体はボロボロだった。年度末・新年度の仕事の忙しさが例年よりも輪をかけて苛烈であり、当初の予定を狂わせながらも駆け抜けたここ3か月だった。もっと文フリ準備を早めにできたらな、と後悔する。とりあえず、今後は文フリ当日に向けての準備をしないといけない。仕事をしながら精力的にイベントに出店している人を尊敬する。あれは、丈夫な身体・精神だけでなく不屈の心を持った人にだけできる神の御業だ。
(↓イベントのお品書きを作った。これで憎きAdobeのイラレとはしばしお別れ。)


5月2日(金)
今日が終われば4連休である事実だけが私を生かしている。そんな気持ちで出勤。
労働は終始クソであった。クソなんてはしたない言葉であるが、クソとしか言い表せない粗野な気持ちがあるのだと、このブログでは100万回言っている気がする。果てしない業務量、とめどない追加の業務、「今じゃないでしょ…」としか思えないくらいには大勢に影響のない細部ばかりを指摘する上役。
すべてがクソで、なんかふっと、ここから消えていなくなりたいなと思ってしまった。死にたい、という意味ではない。誰にも何も言わず、ふっと帰って、そのままもう出勤しない自分の姿を思い描く。職場から鬼のように電話が鳴るから、携帯電話の電源を切って、無駄に貯まった貯金を頼りにどこか知らない土地に行ってしまいたい。そう思えるくらい、すべてがくだらなく感じた。こんなくだらないことに対応してお賃金をもらう自分が情けなくなってしまうくらい。
夜は同期と夜ご飯。相手から誘ってもらえて嬉しかった。お互い昨年度末から怒涛の業務過多を乗り越えていて、無事に今日を迎えられて何よりと感じる。私が知らない職場のゴタゴタも知り、いよいよ未来のない職場だと思う。この地方の同業他社よりは安定しているといっても、未来がないことには変わりはない。人手は足りないし、賃金はなかなか上がらない。あえてこの仕事を選ぶ人はどんどん少なくなるだろう。
同期と話していて、私が普段業務でやり取りしている女性社員がこの春から休職をしていることを知った。私は、なんとなく産休入りかな?と思っていたから休職と知り驚く。とても頼りにしていた人だったし、仕事をそつなくこなしているイメージだったからだ。その人が所属する部署もかなり大変な状況になっているようで、人の数だけ地獄があることを思う。みな、私と違った仕事で、私と同じように苦痛に押しつぶされそうに働いている。みんな一緒だから頑張らなきゃなんて思えない、みんなみんな間違っている。この職場は間違っていると思う。
休職してしまったその人は、メールと電話でしかやり取りした方がなくて、でも、仲間意識があった。年齢が近いせいもあるのかも。そんな人が休職してしまって悲しい。言葉どおり悲しい。同期と、お互い無理せず頑張りたいね、と結んで居酒屋を後にした。