高等遊民前夜

日記と考え事・雑感のログ

休息日

 土曜日。生きて週末までたどり着くことができたことを褒めてあげたい気分。

 テレビを観ていたら、最近の若者の多くがマッチングアプリを使っているという特集をしていた。その中の街頭インタビューに出ていた大学生の女の子の「普通に生きていると出会いは大学とバイト先に限られるし、友人の紹介にも限界がある。選択肢を増やすという意味で、アプリをやらない手はない」という主旨の発言に、私は心底打ちのめされた。

 なんて打算的で計画的で、眩しいんだろう。自分の人生に責任を持ち、自分で行動しなければいけないと理解して人の発言だと、大人の私は恥かしくなった。

 テレビを観ていて思い出した人がいる。大学院時代の先輩。彼女は、誰からの誘いも断らなかった。先輩は野心家だった。研究者への道を歩み、その目標に他者との交流が大切だと理解していた。それがたとえ今すぐに役立たなくても、今は無駄に思えても、いつか自分を救う可能性を適正に評価し、行動できる人だった。出会った人と一緒に仕事する日が来るかもしれない。いつか仕事を紹介されるかもしれない。先輩は、他者との交流ができる場で、自分の研究室の仲間と群れることも絶対になかった。自分の人生にていねいに伏線を張るように、新しい出会いを常に求め、いつしかその伏線が回収される日を思い描いていたのだろう。それらは簡単そうに見えて、ここまで徹底するのは意外と難しい。先輩もまた、自分の人生を自分で操縦している人だった。

 私は野心のある人が好きだ。今の職場の同期にも、すごく野心のあるというか、自分の人生を意識的に操っている人がいる。実は私は、その人にマッチングアプリをお勧めされて、色々あって同居人と出会っているのだ。そういう意味では、足を向けて寝られない相手。同期の彼女もまた、自分が結婚したいと思う可能性があるのなら自分で行動しなくちゃ、という人だった。

 

 そういえば、Twitterのフォロワーさんのお店で買ったガラスの作品が届いた。手のひらになるくらいの、半透明のすりガラスの作品。ずっしり重くて、すべすべでさらさらでずっと撫でていたくなる。いいお買い物をしました。Yuri Iwamotoさんという作家さんの作品らしい。tumblerを見てみたら、他の作品も可愛かったから脳の片隅にお名前を刻みつけておいた。富豪になったら買おう。

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https://yuriiwamoto.tumblr.com/post/182837058442/%E6%B0%B4%E7%B7%A9%E3%82%80-2016

yuriiwamoto.tumblr.com

 夜。中華を食べたいという同居人の要望によりいつもの中華へ。近所に中華があるってありがたい。茹で鳥のネギソースがけ、地三鮮、牛すね肉と山芋のよくわからないスープを食べた。よく分からないけど美味しかった。店員さんが私たちの顔を覚えていて、先の近くを通るたびに「もう少しで料理できるからネ!」と念押しするのが面白かった。コロナ禍とあってお客さんが少ない。テイクアウトも行い、客席を間引いて感染対策をばっちりやっているので、なんとか持ちこたえてほしいなと思う。

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 店に早くいったから早々に食べ終わり、19時過ぎには退店。めちゃくちゃ蒸し暑い。私は外に出た瞬間から、背中の上を汗が垂れていくの感じた。にもかかわらず同居人は「中華を食べたから体温が上がって外が寒い」と言い出し、長袖のカーディガン(秋冬用)を羽織りだした。完全にどうかしていると思う。

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 花粉症で完全にグロッキーだったから、風呂に入り早めに寝た。