高等遊民前夜

日記と考え事・雑感のログ

歳を取るということ

1月7日(木)。昼間に一瞬の大雪が降った。風が強い。

起きた瞬間から猛烈な眠気が襲う。いつも通り寝て起きたはずなのに眠い。ぼんやりして脳みそに薄靄がかかっている感じ。生理痛のピークも過ぎたのになぜだろう、と思いつつTwitterを開くと、どうやら低気圧らしい。低気圧なんて数年前まで気にしたこともないくせに、年々、気圧の影響を受けるようになってきた。頭も痛い。

精神的には高校時代と大して変わらないくせに、身体は着実に老化しているということを、日々ひしひしと感じる。というより認めざるを得ない。それをいちばん感じたのは25歳を過ぎたとき。25歳。売れ残りのクリスマスケーキとか言われる散々な年齢。「25歳はお肌の曲がり角」とかも言うけれど、すべてにおいての曲がり角のような気がする。たとえば、胃がもたれるから焼肉食べ放題に行かなくなった。野菜がおいしくなった。オイリー肌が乾燥肌になった。大酒飲みだったのにアルコールに肌が負けるようになり、お酒をやめた。肝臓の値が異常値になった。ちょっとした運動じゃ痩せなくなった。眠りすぎると疲れるようになった。立ち続けることより、座り続けることが苦手になった。肩こりが酷くなった。冷え性を自覚した。温かい飲み物を好むようになった。ぜんぶぜんぶ25歳のときだった。

デカルト由来の伝統的な心身二元論だと、精神(心)と肉体は明確に分離していて、精神が理性的に肉体を統御する、つまり「心」が「身」より優れていると考えられていたわけだけど、25歳のときにそんなことなくね?と心から思ったりした。やる気があっても身体がだるいとやる気も削がれるし、その逆もある。体調がいいと気分も良くなる。肉体も大事だよな。

精神的には高校時代と大した変わらないと思っていたけれど、25歳を期に精神的にも老いているような気もする。例えば、意識しないと新しい音楽を聴かなくなった。これからが心配で貯金のことばかり考えるようになった。年下の人の活躍が眩しく感じるようになった。収集癖がおさまった。モノよりも体験にお金を払うようになった。いいこともあって悪いこともある。歳を取ることを受け入れながら、大事にしたい部分を意識して維持していかないと、身体や精神の老いに引っ張られてもう片方まで歳をとっていくのだろうなと思う。つまるところ、いい歳の取り方をしたい。

 

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シャウエッセンが安かったから、明日用にポトフを仕込んでちょっと味見。冬は煮込んだものがおいしい。煮物は寝かせていったん冷ますと味がよく染み込んで美味しくなる。ポトフもいま思えば昔は全然食べなかった。いまはこういうものがとても美味しい。

夜は結局雪は降らなかった。