高等遊民前夜

日記と考え事・雑感のログ

奴隷

 日曜日。今日から朝から雨。頭が重い。気圧に悩まされるようになったのはいつからだろうと考える。少なくとも自分が大学生、大学院生くらいの頃は気圧を意識してとらえたことすらなかった。気圧の上下で体調が悪くなるのは一部の人だけで、健康体だった子供の頃の私にはどこかオカルトにも近い感慨を抱いていた。それが今や、目覚めた瞬間から起き上がれないくらいに“わかる”ようになってしまった。そんな私を、うら若い人たちはオカルトじみた感じに思うのかもしれない。気圧ってほんとにあるの?的な。

 IKEAで数年前にバズった温室を先日買ってきた。組み立ては簡単だったけど保護フィルムがめちゃくちゃ取りにくくてイラついた。IKEAは安いしクオリティもそこそこだけれど、組み立てが異様に手間がかかるように作られている。その人件費を間引いたことにより安さだと自分に言い聞かせ、30分弱で完成。その時間のほとんどをフィルムとの格闘に費やしたなんて世間の人には絶対言えない。

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 試しにその辺の植物を入れてみる。いい感じ。冬の間に簡易温室代わりに使おうと思う。だんだんと日々が植物ファーストになっていくのが怖くもあり楽しくもある。実感としては、完全に沼にハマっているなと思ってはいる。植物に隷属している感じ。

 午後。出かけていた同居人が近所のホームセンターで叩き売りされていたビカクシダの苔玉を買ってきた。自分で板付けに挑戦してみるらしい。彼の話すところによると、エキゾチックな植物を自分で板につけて飾ると言う行為が嫌いな男はいないらしい。得意不得意はさておき、どんな男の子も潜在的に心躍るものなんだとか。本当かどうかは定かではないけれど、同居人はこう言うのは大好きらしくて買ってからずっとビカクシダのことばかり見ていた。

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 最近はビカクシダが流行りすぎてどこに行っても売っているから本当にすごい。先日行ったIKEAでも売っていたし、寂れたホームセンターの園芸コーナーにも売ってる。本当に大人気なんだなと思う。一部の界隈では、日本で珍しい観葉植物が高値で取引されることを「雑草バブル」と言うらしい。なんとも味わい深い響き。雑草バブル。確かに原産国からしたらビカクシダもその辺の木にくっついている雑草だ。ビカクシダも一部の品種はネットオークションで高値で買われていくようだ。私は高価であることに興味はないから、出会った植物を手の届く範囲で育てて増やしていきたい。

 その後は録画していた藤井風テレビを見ながらサービスリモートワーク。テレビが面白すぎて全然仕事になんない。藤井風の素人感というか天然な感じがシソンヌやヒコロヒーとアンバランスで絶妙に面白い。風はひとりで喋らせといても面白いからな。ちゃんとミュージシャンとしての一面も顔を覗かせるような番組で、いろんな人にプッシュしてもらってるんだなと感じた。自分も推している身としては喜ばしいことこの上ない。

 その後は気圧がしんどすぎて床に臥していた。体たらくさに悲しくなる。ハンバードハンンバードの「虎」を繰り返しリピートで聴いた。これはダメダメな時にダメダメな自分を肯定してくれる曲。この前あるテレビで、ポップピアノで話題のハラミちゃんが平成ソングのトップとしてこの曲を選んでいて、ちょっとハラミちゃんのこと好きになっちゃった。そんな1日だった。

虎

  • ハンバート ハンバート

 

 

(温室の性能は冬までのお楽しみになりそうです。)