金曜日。お盆休みは、私は9連休、夫はカレンダー通り。今年のお盆はどこにも行く予定がなかったけれど、せっかくなので近場の伊勢神宮へ行くことにした。内宮に天照大御神を祀る日本の神社のトップ。江戸時代には数十万人が大挙していた歴史ある観光地の一面もある。愛知県民からすれば、名古屋駅から近鉄特急で1時間半程度で行なことができ、日帰り旅行に手軽な場所だ。私が最後にお伊勢参りをしたのは大学生のころ。当時はお金がなくて鈍行を乗り継いだけど、今回は大人の財力に物をいわせ特急券を購入した。大人は楽でいい。全てお金で解決できる。
私と夫は、旅行に関する価値観が合っていない。私は自然とか建造物とか郷土料理など、その土地を訪れることの醍醐味的なものを重視する。だから一度も訪れたことのない土地への旅行はそれだけで楽しい。
一方夫は旅行に求めるのは基本的にグルメだ。景勝地や寺社仏閣などは、分かりやすく凄くて独特で面白いものでない限り興味はみたいで、そもそも夫は人生において主体的に旅行をすることはない。誰かに誘われれば行くけれど、という温度感らしい。
せめて近場へ遊びに行こうとなった時、お伊勢参りを提案したらあまり乗り気でなかった夫は、伊勢神宮近くにあるおかげ横丁(飲食店が立ち並ぶ地下)の存在を伝えると途端に行く気になった。夫は幼少時に親に連れられてお伊勢参りに行ったっきりで、おかげ横丁の存在を知らなかったらしい。食べ歩きが何よりも好きなのだ。
三重県伊勢市は名古屋市よりも2℃くらいは低いようだったが、体感的には名古屋と変わらず灼熱地獄だった。体全身を薄い汗の膜で覆われているかのような心地悪さ。歩いても地獄だけど、立ち止まれば途端に汗が吹き出てもっと地獄。夏は毎年、ネットで他人様のいろんな写真や旅行記を見ていいなと思い、いざ外に出ると後悔するという暮らしを懲りることなくしている。私は暑がりで夏がきらいだ。
五十鈴川駅からバスに乗り神宮会館前で降りるとおかげ横丁がある。ここなら横丁で食べ歩きをしながら、天照大御神を祀る伊勢神宮(内宮)に向かうことにした。本当は外宮もお参りした方がいいんだろうが、夫はおかげ横丁で食べ歩きをできればいいという花より団子マインドだったので見送った。
まずコーヒーを飲む。大学生の頃はなかった記憶。
赤福本店で赤福氷を食べた。名古屋市内でも食べられるけれど、こちらの方が待ちが短い。それくらいオペレーションの無駄が省かれている。観光地はすごい。
他にも生肉店の価格崩壊コロッケ(120円)とか、練りものやさんのはんぺんとかを買って、五十鈴川沿いで野生の鵜を見ながら食べた。おかげ横丁から内宮へ向かうまでの道のりは川に沿っていて、風が吹いていて少しばかり涼しげに感じて救いだった(暑いけど)。川は相変わらず透明だった。
腹ごしらえをしたら内宮へ。結構外国人観光客が多い。暑すぎてか神馬が居なかった。参道は森の中なので、日陰になっていて幾分か涼しい。お盆といっても平日だったからか、新幹線の運休もあってか、思ったより混雑していなくてスムーズにお参りできた。
でも次は絶対、夏以外に来ようと思いました。おしまい。
(↑ご当地マンホール)