高等遊民前夜

日記と考え事・雑感のログ

懐かしいという呪い

 木曜日。週が折り返したから大丈夫な気がしてきた。バイブスは大事。大丈夫と思うことでゆっくりと大丈夫になっていきたい。空腹は血糖値が下がってイライラが増進するから、ちゃんと食事をとることは健やかに働くために大事という話を昨日どこかで読んだから、コーヒーを二杯飲んで満腹にした。
 朝の音楽として、昨日届いたレコードたちを聴く。メルカリやヤフオク等の中古販売市場では、新たなレコードが売られては買われていく。新品が市場に残っていない限りは中古に巡り合うしかない世界。運よく見つけたならその時に買わないと、次の瞬間には手に入らない物ばかりで困ってしまう。でも、いくらお金があっても手に入らないものがあるというのは、資本主義の社会においてはちょっとだけ希望だ。金さえ支払えばなんでも手に入ってしまうというのは庶民(というか私)には救いがない。

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 3枚目のなんかは懐かしすぎてアガって脳死状態で買ってしまった。懐かしいというのは実はものすごく厄介な感情なんじゃないかと思う。「時間が解決してくれる」に通ずるもので、すべてを許してくれるような包容力があるじゃないですか。腹立たしいことも懐かしさが「今では笑い話」に変えてくれたりする。私は懐かしいことを理由になんでも買って散財してしまう。ミニマリストはほと遠い。

 懐かしい音楽を聴いていたらいい気分になってきて、わけもわからずAmazonで腹巻を10枚発注して冬支度をした。もういつでも寒くなってもらって構わない。

 仕事。完全に疲弊。何をどうやっても仕事が終わらないのだけど、令和の新様式の呪いか何かだろうか。今日駆け込みで案件を抱えて持ってきた職場の人が、部署内で休職者が相次いでいて、職場崩壊していると嘆いていた。もしかしてこの国終わるんか? いろいろヤバいんじゃないかと思う。私はいまから幾ばくか年月が経ったとしても、いま抱えている感情を「懐かしい」なんかでくるんだりしないからなと誓う。これは絶対「懐かしい」なんて言葉で美化して忘れてはいけない感情だ。私がこのときこの場所で仕事にまみれて苦しんでいたことの怒りを絶対に覚えているからな。23時くらいに退勤。残業は19時まで付けた。

 帰宅途中、そういえば今週末は選挙だな、と思って最高裁判所裁判官の国民審査の予習をしていた。あれってめちゃくちゃ判断材料が少ないんですよね。最高裁判所の裁判官ごとの動きを注視している国民なんてほぼいないだろうし。NHKがまとめている特集サイトが見やすくて参考になるからひたすら見ていた。このサイトを見ると、たとえば、夫婦別姓に賛成の裁判官が誰かなど、各裁判官が今話題になっている問題に対してどのような立場を取っているのかが分かるようになっていてとても便利。それらを見て、今の時代にあっていないと思われる裁判官に対して罷免の一票を投じるのが国民審査だ。選挙権をお持ちの方はぜひ。

 ちなみに裁判官に宇賀克也氏がいるのだけど、この方は15人の中で唯一の学者出身で、私は日々の仕事で宇賀氏が書いた著作や解説書や論文を参考にしているから、いつもありがとうございますの気持ちになった。なんか他人事ではない。宇賀氏の立場を見ていて、夫婦別姓に賛成と書いてあってよかった~と思った。時代にあった選択をできるようになるといいよね。私は自分の名字がめずらしいのもあって、この名字を捨てたくないなと思いながら生きている。

 貴重な日曜日に選挙なんて正直ダルダルのダルだからめんどくさいけど、何も行動しないくせに文句を言う職場の人間が大嫌いだから、私は文句を言うだけじゃなくてちゃんと行かなきゃと思っています。今回の選挙にあたって、フリーランスの課税を厳しくする「インボイス制度」を掲げている政党とか、NISAを30%課税にするとか言い出した政党とかいろいろいるから、そんなの許さじ、という気持ちで以降と思います。

 2時ごろ就寝。明日終われば週末だから生きる。