高等遊民前夜

日記と考え事・雑感のログ

総括2020/抱負2021

 2020年も終わりです。何だかんだ色々ありました。歳を取るにつれて一年の速度は増していきますね。例えば、5歳の子どもにとって一年はこれまで生きた人生の5分の1。28年生きた私にとって、一年は28分の1。あっという間になるわけだ。日々の積み重ねが時間を速く感じさせるということで…前向きに捉えたいところです。

 ということで、この一年をざっとまとめてみました。

異動からの2020幕開け

 1月1日付けで人事異動でした。私の職場において1月異動というのはあまりないのですが、前任者ふたりが偶然にも同時期に退職するという異常事態が起こり、そこへ私が急遽充てがわれました。ベテランポストに若輩者の私がです。いわゆる玉突き人事でした。
 正月休みが10日間ありましたが、私は異動後の業務への重圧に耐えかね、実家まで分厚い引継ぎ書(キングジム製ファイル10cm)を持ち込み「何がなんだか分からない…」と譫言を言いながら読みました。だって、「この業務に関しては慣れとしか言いようがない」とか書いてある引継ぎ資料なんてあります? まあいい思い出です。結局、その引継ぎ資料は5年前から更新されていないことがわかり、業務には全く役に立たず、上司は常に不機嫌で、社会の厳しさを改めて痛感したりもしました。この社会は下々の民にはあまりにつらい。

コロナショック春の乱@職場

 4月。職場で大規模な組織改編があってバタバタであまり記憶がありません。ただ、外からの人事交流でSさんがウチの係にきて、不機嫌上司と私の二人体制から三人体制になりました。天の恵みのようでした。何より不機嫌上司以外の人がいるというだけで心の支えになりました。これから少しはゆとりある業務になると思った矢先、コロナショックでリモート業務へ強制移行。職場はテレワークに対応していないお堅い場所だったので、急な移行に当然バタバタしました。記憶はあまりありません。
 全員テレワークに移行しているホワイト部署がある一方で、ウチの課長は「テレワーク=サボり」という思想なため、係で輪番で出勤することに。しかし、平常時でさえ不機嫌上司とコミュニケーションを取れないのに、突然のテレワークでそれができるはずもなく、日々揉めてました。まあいい思い出です。結局すぐにテレワークは(自分の課だけ)解除されました。それでも例年やっている催事とかもできなくなったりして、対応に終始バタバタ、上司は常時イライラ。私はハラハラ。救世主Sさんは3ヶ月で別部署で異動になるという急展開により、私はまたすぐに激務に。タイムマシンが発明されたとしても、2020年の春には二度と戻りたくないです。

なんかひょんな流れで引越し→同棲

 今年はコロナの影響で旅行もライブ参戦も少なくてとても味気ない一年だったので、秋の引越しが相対的に大きなイベントになりました。バタバタでのせわしない引越しでした。恋人が住んでいる会社借り上げのマンションの退去期限が迫っており、せっかくだから一緒に住んじゃう?ということで私まで引っ越しました。そんな軽い感じでいいのか…と思いつつ。とにかくお金使いました。引越し貧乏です。(特にお風呂用スピーカーQOLが爆上がりしたのでおすすめです。友達に誕生日プレゼントしまくりました。)

 神経質な性分なので、他人と住むなんて一生無理、どうせ喧嘩三昧になるだろうと思っていましたが、ぬるっと私の生活に入り込み、違和感なく新しい生活が始まりました。そんな事あるのかってくらい、良くも悪くも新生活のワクワク感もなく、あっという間に空気みたいな存在になりました。料理も洗濯も掃除も空気読んで分担してくれて、めんどくさい私の生活に適応してくれている他人である恋人には感謝感激です。人間ができている。
 ふたりで住んでみていちばん思ったのは、一人暮らしがいかに贅沢なものだったのかってこと。一人暮らしはコスパが悪い。多くの同年代の友人知人があえて実家暮らしをする理由がよくわかった。一人のために部屋を適温に保ち、一人のために風呂を沸かしている生活だったので、当然ふたりのためにやった方が安かった。一人分のごはんを作るよりふたり分作ってしまった方が簡単。これまでお給料ギリギリで暮らしていましたが、けっこう貯金できるようになった。地元をとにかく離れて自由を得たくて、無理して一人暮らしを始めたのは私だけれど、今の日本で自活するのはほんと大変ですね。自分の足で立って生きているすべての人を尊敬できる。そう思えてよかったです。今後も生活頑張ります。

このブログを細々と始め、体調を壊す

 10月頃には何を思ったのか、このブログを始めてみました。noteもやっていたのですが、自分にはいまいち合わないというか、使いこなせていなかったので、昔むかしにやっていたはてなブログに出戻りです。だれも見ていない巣窟感がブログの好きなところだったりする。とにかく仕事がイヤでイヤで何も手がつかなくなっていたので、息抜きになる物を始めました。1日1投稿が目標だけれどのんびりやろうと思います。

 この頃になると上司の私に対する当たりが強烈になり、上司と自分だけのふたり体制という閉鎖的環境で、私はどんどん病んでいきました。ある日トイレで血尿が出て、早退して泌尿器科に行くと「腎盂腎炎ですね」と言われました。普段トイレにいけない職場環境ではないので、ストレスでしょうねとお医者さん。ずっと腹痛がしていたのですが、まさか腎盂腎炎の症状とは思わず。みなさんも怪しい腹痛にはご注意ですよ。
 冬前になると今度は激しい腹痛に見舞われ、吐き気が止まらなくなり、吐けば潜血。病院で胃カメラを飲んで、胃潰瘍ですねと言われました。完全に穴が開くほどひどくはなかったので、薬を飲みながら通院で治しました。胃潰瘍って入院しなくていいんだなと学習。いい思い出です。

ついにメンタルまで病む

 冬に差し掛かると、出勤前や帰宅後に涙が止まらなくなり、家にいる時も何も考えられなくなりました。趣味の短歌も作れないし、本を読んでも集中できないし、テレビも面白くありません。何をしていても仕事のことが頭にこびりついて鬱々とした状態になりました。寝ようとしても仕事のことが不安で不安で、全く寝付けなくなりました。それでも平然を装いたくて、なぜかSNS上ではいつもと変わらない自分であろうとしました。辛い日々でした。恋人に病院に行くように強くすすめられ、診断してもらって、今は抗うつ剤を飲んでいます。副作用も少なく、ほとんど普通の生活をできています。旅行もできました。本もテレビも短歌も面白いです。一人で生きていけると思っていたけれど、この時ばかりは家に人がいて良かったと思いました。

 自分がこうなって思ったのは、だれでもこんな状態になりうるということ。同じ悩みの人は恐ろしくたくさんいるということ。病んでいても普通に生活できるということ。職場にも休職者が大勢いるわけですが、どんな状態になるかを身を以て経験できてよかった。鬱って意外にふつうなんだなって思いました。あと、私はこれまで割と理不尽な状況も病まずに来れたけれど、閉鎖的な人間関係によって病んでしまったことに驚かされました。人間関係めちゃ大事。これに尽きます。病院には絶対早めに行くべきだってこともわかりました。

抱負2021

  • 倹約しすぎず、自分を大事にする
  • 心身ともに健康であることを目指す
  • 文化的活動をする余裕を持つ
  • 転職先を決めてさっさと退職する

 トラブルだらけの2020年でしたが、なんとかたくましく生きられました。怒涛の1年の中に、砂金のような楽しいこと嬉しいこともありました。色々あって、より深みのある人間になれたかなと思います。ただ、仕事に忙殺され悩まされた年だったので、来年は適度に自己愛を持って、自分のために楽しいことをたくさんやりたい。読書をしたり、映画観たり、短歌作ったりするには健康が何より大事という当然すぎることを痛感させられた一年でした。あと、私には労働で名を成したい、昇進したい、活躍したいという意欲が皆無であると分かったものの、生きていくかぎり何らかの形で働かねばならないので、そことしっかり向き合って、あわよくば退職したい。

 2021年もどうぞよろしくお願いします。