高等遊民前夜

日記と考え事・雑感のログ

雑感まとめ(4/13〜19)

4月13日(月)

 激しい頭痛で目が覚める。普段は頭痛に縁がない人間だから死を意識してしまい単純に怖い。不安になる。頭痛が引くのを確かめたくて鎮痛剤を飲めない。私は癌家系と循環器疾患家系のサラブレッドで、父方の親族はだいたい脳の血管が切れて死んでいる。余計に怖い。

 冷凍庫の奥底からIKEAのスモークサーモンが発掘された。過去の自分から贈り物を貰ったようで嬉しい。冷凍庫はいつも不思議と奥底から贈り物が出てくる。そういう小さなことに救われがち。こういう他人が介在しない偶然は、人の本音や思惑に怯えなくていいからありがたいなと思う。
 IKEAのスモークサーモンは売り場で見ると「こんな少ししか入ってないのに高い!」と思うけど、自宅で開封してみると量が結構多いからそんなに高くないと思う。売り場で見ると小さく見えるあの現象に名前とかあるんだろうか。手元にくると思ったより大きくてビビりがち。ケーキが、ショーケースにはいっているときは小さく見えるのに食べる時は大きく感じるみたいなやつ。

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4月14日(火)

 大学時代の友人が遊びに来た。遊びに来てくれる人がいるのは嬉しいことだと大人になってから強く思う。本当はふたりの友人が来る予定だったが、ひとりは子どもの体調不良で不参加になった。
 近くの駅まで車で迎えに行ったとき、約10年ぶりに会った友人が大学の頃から全然変わっていなくて変な錯覚を見ているみたいだった。まるで2週間ぶりに会ったかのように話し、そんな風に話せることを嬉しく思う。私はそんなに友人が多くないし慕われるタイプの人間ではないが、意外に友達っていたんだなと最近思う。去年の冬、産休入りした時も予想外にたくさんの人にお祝いを貰った。孤独ぶっているだけで人にたくさん助けられてるし、そういった有難さが沁みる年齢になった。

 途中から来れなかった友人も交えてLINE通話。友人ふたりは第二子まで設けており、私が数年先に抱えるであろう悩み事をいま話している。それを聞いていて、私にはもうひとり子どもを産むことは考えられないな、と思った。でも子どもを設けるつもりがなかった私にいま子どもがいるのだから、数年先のことも分からなくなってくる。もう何も分からない。

 友人たちが帰った後のこと、子どもが初めて声を上げて笑った。いつも通りあやしていただけなのに。突然のことに驚き、とりあえず急いでスマホで撮影する。これまでは笑顔にはなるものの声を上げることはなかった。手ブレのひどい十数秒の動画がスマホに保存された。子育てをしているご家庭すべてが持っているようなごくありふれた動画だ。こんなことで、これまでのこと全てが報われたような気持ちになるのだから笑ってしまう。

4月15日(水)

 雨。低気圧効果で子どもは終始よく寝てくれて、天の恵みだと二重の意味で思う。職場のパートさんからGW前後でランチに行きませんか?とチャットが来た。職場にいない私に声をかけてもらえたことが地味に嬉しくて、喰らった。

 授乳中の虚無時間にYouTubeでこたけ正義感の「逆転裁判」実況動画を観る。おすすめ欄に出てきたから観始めたら、身も蓋もないツッコミと裁判や法律の解説が面白い。セリフを読み上げる際、キャラごとに声色を変えて話すのがすごく上手でストレスなく観られた。
 こたけ正義感は芸風とビジュアルが合致していてずるいなと思う。インテリ感があり清潔感があって、ちょっとプライド高そうで絶妙に神経質そうな雰囲気と見た目。本当にずるい。学生時代に同じクラスにいたら確実に好きになっていたはず。

 子どもが好んでうつ伏せで寝る。眠たくなるとぐずり出し、その際に体をよじっているうちにうつ伏せになり、そのうち疲れ果ててギャン泣きしまくって寝落ちするといった感じ。大人が仰向けに変えても、すぐに自分でうつ伏せに戻る。眠るのが下手すぎる。不思議な生き物だ。
 赤ちゃんが眠くなると泣くというのは本当のようで、絶対に眠いはずなのにうつ伏せになって、疲れ果てて床に突っ伏してしまっても,泣きながら何度でも頭を持ち上げて這う練習をしようとする。寝落ちするまで何度でも。ずっと粘り強く頑張るのだ。なにが赤ちゃんをそんなに掻き立てるんだろう。眠ってしまえば楽なのに。

 私は寝落ちするほどギリギリまで何かを頑張る行為をもう何年もしていない。受験勉強が最後かも。仕事で頑張るって言っても残業したとか休日出勤したとかその程度。帰宅して飯食ってソファで寝落ちする程度の頑張りしかしていない。なにふり構わず寝る間も惜しんでギリギリまで頑張れることが眩しく感じて変に老いた気分になった。

4月16日(木)

 朝から晴れている。晴れていると、外出して有意義に過ごさなきゃいけない気がして焦る。近所を散歩するだけで満足するなって責め立てられている気になる。その責める声は誰のものか、考えてみるとそれは私の声だ。私は、時間がありながら有意義に過ごさないことが罪のように感じている。有意義ってなんだろう。一日中のんびり家にいることも有意義なはずなのに。

 休業して5ヶ月弱、社会性がお終いになっている。出産後はしばらく言葉どおり自宅に引きこもり、ノーメイクパジャマ姿で一日を過ごしていた。その生活リズムが染みつき、身支度すらも面倒臭いなと感じる。なんとなく一日のタスクが増えるように感じてしまい、最低限の身支度が非日常になっていることに驚いた。まずは毎朝起きてちゃんと着替えて化粧して、いつでも出かけられる自分を取り戻さないといけない。出かけたい気分になったときにノーメイクのパジャマ姿では、身支度している間に外出欲が尽きてしまう。

 朝からいつも行くイオンよりも遠くにあるアピタへ車で出かけた。片道40分くらい。少しずつ遠くへ行けるようになると、自分次第でどこへでも行けるという当たり前のことを再発見している気分。子連れでの外出の機会が増えると外出のハードルが下がって、どこへでも行ける気がする。このままどこまでも行けるようになりたい。アピタ内をぶらぶらしてサブウェイをテイクアウトして帰宅。サブウェイ大好き。朝から出かけると1日が長くてうれしい。けれども外はかなり暑く、気軽に出歩ける季節は遠からず終わるんだなと悲しくなった。

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4月17日(金)

 Amazonで注文した大型の荷物の配送日が今日だが、時間指定ができない商品だったため在宅で待つ。これにより散歩へ行くタイミングを見失った。置き配指定してもよかったけれど、お値段が張るものは盗難されたら嫌でなんとなく避けたくなる。住んでいる地域は、市の中でもなぜか窃盗被害が多い地域。大きな家が多いからだと思う。私はまだ泥棒されたことはないけれど、家もそんなに大きくないけれど、今日初めて盗まれてもおかしくないところに住んでいる。そんなこんなで、荷物の配送ファーストの生活を送っている。

 届いたのは赤ちゃん用のプレイマット。先週、友人から貰ったベビーサークルに合わせて買ったものだ。大きな段ボール箱を解体しながら、こんなもの盗難されるわけないよなと思えてくる。対面受け取りにこだわっていた自分が馬鹿馬鹿しいけれど、私が被害に遭うかどうかは泥棒次第だからこれで良かったことにする。マットはサークル内にきれいに収まった。厚さ4cmの低反発マット。子どもにとってこのマットが快適かどうかはわからないけれど、私が座り込む分には足腰に負担がかからず快適だった。

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4月18日(土)

 やっと週末。夫が休みで、大人がふたりいることの喜びを感じる。朝9時から一家総出で買い出し。スーパーや薬局などを効率よく回る。
 当然、子どもを連れ回すことになる。子どもは運ばれるのが大好きだから終始大人しい。車でもベビーカーでも抱っこ紐でも、寝ているか上機嫌かのどちらか。私は大人の都合で連れ回すことに後ろめたさを感じてしまうから、ずっと上機嫌でいてくれることが私にとってあまりに都合が良すぎて少し怖い。赤ちゃんは圧倒的他者なのだから、ままならない存在であって欲しい。私の思いのままにならないでほしいと思う。赤ちゃんらしくあってくれ。

 途中で寄った商業施設のエレベーターで、老夫婦に「あら〜かわいいね〜」と声をかけられるイベントが発生。見知らぬに見知らぬ人に声をかけられるのは初めて。好意的で声かけで一安心。月齢を聞かれて「生後3ヶ月です」と答えると「まあ!3ヶ月にしては大きいわね〜」と言われる。その通り。高身長赤ちゃんである。月齢のわずかな差を見抜かれて、すごい老夫婦だなと感じた。

 なんだかんだ夫がいると楽だ。一緒にいることで無駄に期待して幻滅して怒れることもあるけど、買い出しもたくさん買い込めるし、運ぶ時は手分けできる。トイレも交代で行けてスムーズ。毎週、夫のありがたみを感じることができている。このくらいが丁度いいかもしれない。夫が年単位で育休を取ってたら離婚待ったなしだったかも、と想像する。

4月19日(日)

 絶妙に嫌な感じの切れ痔になってしまい、無限切れ痔地獄に陥っている。ここ一年はほとんど切れず調子が良かったのに。久々の本格的な切れ。一度切れると排便のたびに傷が痛むから辛い。かといって排便を我慢するとまた便秘になり、また切れ痔になり…と悪循環に陥る。だから我慢することを我慢するが、トイレに行くたびに一抹の不安が過ぎる。

 私は中学生くらいのころ初めて切れ痔になった。それから定期的に悩まされていたが、こんな恥ずかしいことになっているのは自分だけだと思っていた。ある日、友人たちに話してみると、みんな切れ痔は経験済みで救われた記憶がある。あのトイレの旅に傷が開く痛みを友達たちが知っていた。共感し合える。こんなに嬉しいことはない。今日切れ痔のことをツイートしたらフォロワーさんからもメッセージをいただいて嬉しかった。

 夕方。美容院に行っていた夫がお土産にビアードパパのシュークリームを買ってきた。ダイエット中だけど気持ちが嬉しいから一緒に食べた。私の人生はダイエットと共にあるけれど、自分のダイエットに他人を巻き込んではいけないと思ってしまう。人に善意でお菓子を出されたら食べるし、食事や飲み会に誘われたら断らずに行く。そうやって爪が甘いから、私の人生はダイエットと共にあるのだと思う。
 その後、近所の公園まで散歩。藤の花が少ないけど咲いていた。子どもは藤には興味を示さず、自分の手を楽しそうにしげしげと見ている。観光地まで来て読書するみたいな贅沢な楽しみ方で、どこまでも自由でうらやましい。

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