4月1日(水)
4月。新年度。まっさらなクレジットカード。たくさん散財したいけれど、育休手当がいつ入るか分からず、財政難が恐ろしくてあまり消費活動ができていない。貯金は充分にあるが、それとこれとは話は別だ。まだ初月分も振り込まれておらず、お金のことゆえ不安は尽きない。
それにしても、週の半ばに年度が変わるって迷惑な話だなと思う。働いているみなさんは大変だ。
子どもの予防接種2回目。近所のかかりつけ医のもとでつつがなくワクチン注射3本と経口接種ワクチンを終える。物心がついていないから注射を打たれるという状況を理解しておらず、刺される瞬間しか泣かないから扱いが楽。打たれた後は抱っこ紐の中で首を後ろに反らせて爆睡しており、受付の人たちに笑われた。子どもはそこにいるだけで人に笑いをもたらしてすごい。私が首をそらして爆睡していたら変な人だ。
親稼業を始めて丸3ヶ月になった。新年度を迎え、私はまだ子どもと家にいる。この4月1日から保育園に入れて復帰することもできたけれど、次の4月1日復帰を目指すことにした。1歳児入園は0歳児クラスからの持ち上がりで定員が埋まりやすいため一般的に難しく、住んでいる自治体は1歳は激戦区。0歳で入園しておけば安牌だったのに、どうしてそうしたのか、自分でもよく分からない。
ある程度大きくなるまでは親が面倒を見るのが理想的だという社会通念的な考えに毒されている気もする。これまで散々ハードに働いてきたから、育休の権利くらい行使してやりたいとも思った。生後3ヶ月の子どもを預けてまで復帰を急ぐほど、今の仕事が大切ではないと思ったのは確かだ。それでも休業期間が長くなればなるほど職場に影響を与えてしまうから、良心の呵責みたいなものもある。複雑な感情のなれの果ての育休だ。
私も夫もフルタイム正規雇用だから保育園に入れられるだろうと睨んでの育休取得だけど、いざ入園できなかったらどうしようと不安は尽きない。人生の選択を誤ったかも。でも現職は全然大切じゃないから、保育園に落ちたらいっそ思い切って退職しちゃうのもアリかな〜と想像する。無理にでも楽観的にならないと、不安で寝つきが悪くなる。
不安は尽きないけれど、休んでいることで見られている子どもの表情や行動がたくさんあり、休んでよかったと思えている。子どもは常にこの時この瞬間だけの振る舞いをしていて、今日以降のそれらの多くは、私が職場復帰していたら見られなかったものだと考える。
子どもはただそこに在るだけであり、振る舞いに過剰な意味づけをするのは良くないが、私の育休を私自身で正解にしていかなければならないという気持ちが勝る。制限ばかりの毎日だけど、せっかく取得した休業だから後先考えず今を積極的に楽しまないといけない。指をくわえていても私の毎日は勝手に楽しくなってはくれない。この1年、後悔のないように頑張りたいという気持ち。

4月2日(木)
朝、散歩がてら子どもを連れてコンビニへ行って職場に提出する書類をコピーし、帰宅してスーパーへ。子どもはここ数日で急速に首が座り、抱っこ紐での移動が楽になった。もう恐る恐る歩かなくていい。それに伴い私の機動力も増す。軽率に外に出てみようと思えてくる。嬉しいことだと思う。
子どもの首が座るのと同時に、寝返りをするようになってしまった。あと2ヶ月くらい先のことだと思っていたので驚く。ほんの少し目を離すと勝手にうつ伏せになって周りをキョロキョロ見ている。この調子だとすぐ動き回るようになりそうで末恐ろしい。

午後。保険会社の担当者が来る。異常分娩にかかる給付金申請の手続きをする。担当者には「多分45万円くらいは下りると思うよ!」と言われて嬉しくなるが、あまり期待しない方がいいなと努めて冷静になる。
夜、スムーズに子どもの寝かしつけに成功し、8時以降は大人たちの自由時間となった。この時間を待ち侘びていたはずなのに、食後は急激に眠くなって取るもの手に付かない。やりたいことがたくさんあったのに、疲れ果てると意味もなくスマホを見たりして終わってしまうから良くない。働いていた時の方が夜更けまでハードに活動出来ていたのだからおかしい。育児をする上では夫婦二人で自由時間の確保を目指して頑張っていたけれど、それよりも体力作りが先だと思い知る。
4月3日(金)
朝4時に子どもに叩き起こされる。大体6時前後に起きるから、ここまで早いのは珍しい。気合いで起きて、Youtubeで動画を観ながら子どもに授乳する。アレクサ連携により声でテレビの操作をできるようにしているが、これが授乳時に便利だとやっと気がついた。両手が塞がっているからありがたい。
最近は動画を観ながら子どもの世話をする余裕が生まれたきた。いい兆候だと思う。1回の授乳に20〜30分かかり、その間は終日つけっぱなしのチャンネルでやっている番組を眺めるか、虚無の気持ちで壁を見るかして過ごしていた。観たいものを観るという選択を出来ていることが嬉しいのだと思う。羊文学の新曲がカッコよくて何回も繰り返し聴いてしまった。そういうときめきに従順でいたい。
9時頃、ベビーカーを押して近所を散歩する。子どものためだけでなく、なかなか痩せない私自身のための散歩でもある。産後ある程度するすると体重が落ちた後、全く痩せなくなってしまった。産前の体型とはまだ程遠い。天気予報は春の陽気というが暑がりの私にとってはもはや夏で、1時間弱の散歩で汗だくになった。出歩けなくなる酷暑の真夏が来る前になるべく運動しなくちゃ、と焦る。腹筋が衰えて姿勢を保つのが難しく、良い姿勢を意識して歩いた。

4月4日(土)
朝イチで近所のパン屋に行く。小さいお店だが生地がすごく美味しくて気に入っている。店内には奇妙礼太郎や田中ヤコブの音楽が流れていて、店主と趣味が合いそうなのも気に入っている。店のインスタが絶妙にやる気がないのも好き。暮らしの中にパン屋があるのは嬉しい。


子どもを抱っこ紐で抱え、テレビの前でボックスステップを踏みながらネトフリで映画を観ることに成功した。初めから分かっていたことだが、子育てと映画鑑賞は相性が悪い。Xで話題の新作作の感想を見ていると少し寂しくなる。早くネトフリで公開して、と思っちゃう。
映画館からすっかり足が遠ざかってしまっていることが悲しいけれど、家でも頑張れば映画一本を中断なく観ることができると分かったことは救いだ。好きなことを諦めないでちゃんと子育てもしたい。一番難しい気もするが。
4月5日(日)
早起きして洗濯機をぶん回す。週末の晴れは貴重。4回まわしたと思う。
昼前に近所のIKEAでランチ。IKEAの食堂は大学みたいで好き。産前によく一人で来てランチを食べていたから、そのとき腹の中にいた人が今ベビーカーに乗ってきょとんとしているのが不思議な感じ。

新学期や新生活シーズンだからか、信じられないくらい混んでいた。食堂も20分くらい並んだ。平日なら空いているのに。近所に住んでいるのだからあえて週末に来る必要もなかったなと反省。
年々、人混みが憎たらしくなる。休日というだけで過剰に待ったり時間を消費することが損のように思えてくるのだ。平日だったら並ばずに済んだのに、と本来失われなかった時間のことを考えてしまう。もっと若い頃は混雑も人気の証左のようにポジティブに思えていた気がする。今は常に混雑を避けることばかり考えている。そこへ行きたい気持ちよりも、混雑を避けたい気持ちが勝るのだ。人気スポットは可能なら平日に行きたいし、大型連休よりも普通の週末に出かけたい。今年のGWも大した遠出はしないだろうな、とふと考えた。
