高等遊民前夜

日記と考え事・雑感のログ

ずたずた

 土曜日。今日は通院の日のため、7時に起床して身支度をする。身体はずっとだる重だけれど予約している以上行かなくてはと思ってしまうあたり損な性格だと思わされる。他人の迷惑にかかるとかいう懸念を全てかなぐり捨てて自分本位になれたらどんなに楽だろうと思う。

 バスと地下鉄で栄駅へ。緊急事態宣言が明け、人の多さはいつも通りの栄駅といった感じ。私もその人混みの一部となって病院へ向かうのだった。
 病院はひどく混雑していた。いつもならすぐに診察が終わってスムーズに帰れるのだけど、診察までに40分近く待たされたし、そもそも待合がものすごい人だった。スーツ姿で受診しているサラリーマンの姿も結構あった。(仕事前に来ているのだろうか。)みんなみんな何かのために戦い続けるしかない人たちなんだろう。そして私もその一人として待合に座っている。
 診察では、最近のどが詰まって締め付けられる感覚があり、夜なんども途中で起きてしまうことや、胃の調子が悪くてすぐに下してしまうこと、歩く時にふらふらして脚に力が入らないことなどを相談した。担当医からは「寝不足になってしまうのは良く無いから、睡眠薬を出しましょう」と言われた。とりあえず抗うつ剤を増やすのは保留にして、しっかり眠ることで体調の改善を図る方針らしい。睡眠薬には頼らずにこれまで頑張ってきたのだけど、そろそろその頑張りにも限界が来ている。とほほといつもの倍、処方へのお金を払った。

 心療内科に行った後は好きなだけ散財してよいこととしている。北野エースに行って美味しいものを買おうと物色していたら、私が愛してやまない三幸「サーモン塩辛」が半額で売っていて秒で購入した。サーモン塩辛は、鮭ハラスを塩麹で漬けたもの。いくらも入っている豪華仕様で、ごはんが何杯でも食べられるほど美味しい。サーモンが好きであれば死ぬまでには食べるべき逸品。新潟を訪れたときには絶対買うようにしているけれど、愛知県ではなかなか手に入らないからテンションが上がってしまった。帰宅後、これを白米に乗せて食べた。もう死んでもいいかもしれない。

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 お腹いっぱいごはんを食べたのは久しぶりだ。最近は食生活の偏りのせいか、胃腸が痛むし口の中は口内炎だらけ、肌荒れも近年稀に見る酷さだ。せめて食生活だけでもどうにかしたいところだけれど、なかなか難しくてもどかしい。毎日深夜に帰宅している人たちは食事のバランスをどうやって取っているのだろう。帰宅してから自炊する気力もなくて、ここのところ切実に悩んでいる。

 午後。アマゾンから『違国日記』の新刊が届いたから読む。無防備な心で読むと(いい意味で)ズタズタにされることで名高い漫画だ。人生を何度周回したらこんなにも含蓄のある台詞を思いつけるのだろう、と思うほど全ての言葉が刺さる。「地雷だって知らずに人のことを傷つけたら、傷つけた人が悪いの?」って話が今回はいちばん刺さった。難しいよな。地雷を察して欲しいと思いつつ、自分から先に地雷の存在を知らせるのも恐ろしいし、結局のところどうしたらいいのか分からないまま暮らしているところは私にもある。自分が持っている地雷をいかなる人にも秘する権利だって一方では持っているわけで。ズタズタになりながら読み終えた。

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 漫画を読み終えると、とてつもない疲労が襲ってきてそのまま横になってしまっていた。途中、凛として時雨のライブに行く同居人に「行ってくるね」と起こされたけれど、その後もそのまま眠りこけ、恐ろしいことに翌朝までずっと眠り続けていたらしい。こんなの私ではないのに。もうそろそろ疲れのピークが来ているのかもしれない。

 

(違国日記は間違えて2冊買ってしまい、途方に暮れております。)